「みなさーん、
ここからは各々で行動して大丈夫ですよ」
私たちがついた場所はスキー場。
健人は滑ったことがあるらしいけど、
私は一度も滑ったことがなかったから
体験してみたかったのだ
空を見上げると
太陽は真上に昇ろうとしている
でもそれを邪魔するかのように
雲が太陽の回りを囲みだした。
私たちは今夜泊まる宿へと案内された。
部屋は和室で大人っぽい雰囲気
高校生の私にとって一歩大人の仲間入りになったみたいで嬉しかった
庭には露天風呂。
それを引き立てるように大きな川が流れている
ドアを開けてみると、
迫力のある川の音がザーと聞こえてくる
家の近くにある川とは正反対で
その音は私の鼓動を加速させていく…
「唯、昼ごはん食べに行くぞ」
朝が早すぎて朝食をとらなかったから
バスに乗っている時からお腹がペコペコ
私たちは宿の中にある食堂へと向かった。