また寝顔を撮ろうと画面を見ていたら
曇った視界の中で、かすかに微笑む健人が映った。
『あっ起きちゃった?(笑)』
「寝顔撮るとか悪趣味~」
『いいじゃんっ!!
このカメラの初の撮影だよ』
お茶目にそう言ってみたら、
健人の右手が私の頭に添えられグッと顔を近づけてきた
ほのかに香る健人の香水。
健人と付き合うまで香水は甘ったるいっていうイメージがあって大嫌いだった。
でも、健人と付き合いだしてから
爽やかな香水をつける健人の匂いが大好きになって
私も香水をつけるようになった。
それくらい健人の影響力は大きいのだ。
『ちょっと…
他にも人いるんだし…』
そう抵抗してもスイッチが入った健人を
止めることはできなくて、
あたしたちは唇を重ねた。
何度も…何度も…
満足したのか私から離れる健人。
「うぉーーーー!!」
離れた途端、
窓の向こうを見て声を出す。