『おい、健人

あそこまで冷たくする
必要ないんじゃないか?』


「冷たい?

ふっ笑わせんなよ」


右手で顔を覆って笑っているが
どこか悲しそうで泣きそうな表情。



『なぁ、
一時間目サボらねぇか?』


滅多に授業をサボらない俺が誘ったからか、健人は驚いた顔をしている。


でも、驚いた顔は直ぐいつもの
優しい笑顔に戻った。


「仕方ねぇな!」