『あっそうなんですか…失礼します』

俺はインターフォン越しにおばさんに挨拶をした。


『やっぱりいねーか…』


ワンワンっ

ウーワンワンワンっ


『んっ?』

健人ん家の玄関から聞こえる犬鳴き声

ゴールデンレトリーバーのまろだ!

眉がまろみたいに丸いから
その名前になったらしい…


まろは柵から身を乗り出して
俺にしっぽを振っている。


『まろぉ~
俺のこと覚えてくれていたのかぁ?』


中学の頃、
よく健人の家に遊びに行っていた俺。

ゲームをした後
よくまろを連れて公園に遊びに行ったっけ…


『お前大きくなったなぁ
あの頃はあんなに小さかったのに~』


親のような気持ちで、
わしゃわしゃと頭を撫でていると


“わんっ!”


と吠えられた(笑)

でも、そんなまろを見ていると
どこか心が癒された。