夏休みもあっという間に終わり、
今日から学校が始まる。


夏休みはといえば
愛美と海に行ったり、

毎日のように健人に呼び出されて
カラオケに行ったりした。



二人が別れてから
唯と関わることも少なくなったし

なにより、
四人で集まることもなくなった。



「うわぁー
後ろの席、黒板見えないじゃーん」


ざわざわと騒がしい教室にバタバタと足をバタつかせて嘆いているのは唯。


『お前また目が悪くなったのか?』


黒板にでかでかと
【始業式】と書かれてある文字を
目を細目ながら必死に見ている。


「そうなんだよねー
夏休みに入ってからまた一気に視力落ちちゃってさ」


『大丈夫かのか?』


すると唯は、
一瞬ビックリした顔を見せたが

直ぐ笑顔に戻り


「大丈夫ー♪」


顔の横にピースを付け加えてそう答えた。