その言葉と共に両目から涙を流した。
「もっと詳しく言うと振られた
嫌いになったって…
じゃあ直前に手なんか繋ぐなよ
って話だよな…」
近くにあった小石を拾い上げ
川に向かって投げる健人。
小石はピョンピョンと跳ね上がり
ポトン…と川のなかへと沈んでいった。
「クソー」
そう叫んだ健人の声が
あたりに虚しく響きわたる。
「ごめんな
こんな時間に呼び出したりして」
『俺が勝手に来たことだからさ…
それよりも自分の気持ちに
整理はついたのか?』
首を横に振る健人。
「じゃあ
お前の気持ちが整理されるまで
俺はいつでも付き合うから
だから、いつでも呼び出せよ」
そう言って、ニカッと笑うと
それに答えてくれるように健人も笑った。