「最初はどんなに暴力を振るわれても
これは本当の陵也じゃないって思った
でも、龍に言われて目が覚めたよ…」
その瞬間、
愛美は顔を上げ険しい顔になった。
「あたしムキになってた…
好きじゃないのに
陵也についていかなきゃいけないって
そう思ってた…
でも、それは間違ってるって
気づいたよ。
龍…ありがとう」
愛美は笑顔になり立ち上がった。
『どこに行くんだよ』
「私今から別れてくる」
「「『えっ!?』」」
慌てる俺たちをよそに愛美は会計を
済ませようと伝票を見ていた。
『ちょっ待てって!!
愛美だけじゃ危ないだろっ
俺、ついていくから!!』
「あっそうかぁ。
確かに危ないよね…
うん、龍ついてきて!」
そんなやり取りをして、
俺と愛美はファミレスを出た。