『おにぃ~さ~ん!!』

私は車に乗っているお兄さんの元に駆け寄った。


「愛美ちゃん久しぶりだね
寒かったでしょ、早く車に乗りな」

お兄さんはそう言って親指を立て、助手席を指した。



私は車のドアを開けてお兄さんの横に座った。
温かい風が冷えた私の体を包んでくれる。


温かい…
そんな事を考えていると

お兄さんは私を舐め回すように
ジロジロと見てきた。


『なに?』

「何か雰囲気変わった?」

そう言って私の髪を触る。

『そりゃ、
あのプールの時以来だから変わるでしょ!』

「そうだよな」

お兄さんはガハハと笑った。




そう、このお兄さんはプールの時に
私をナンパ?してきたお兄さん。


名前は陵也(リョウヤ)、21歳の大学生。

見た目も中身もチャラいけど話したら面白い人。



夏休みの時は何回か会って遊んでた。

でも最近、連絡取ってなかったのに
昨日、突然お兄さんからメールが来て会うことになったのだ。