冬休みが明けて、また学校が始まった。 これといった行事もなく、一日一日が足早に過ぎていく。 「奈美、翼に告白したら?」 「え?」 諦めた、って宣言したよね? 「だから、諦めたとか言っといてまだ諦めてないんでしょ、どうせ」 凛…あなた、エスパーですか。 「だ、第一…翼には…」 彼女がいるんだよ、そう言おうとして、口を噤んだ。