「俺の腕の中にいる間くらいは…俺のことだけを見てろ」




 翼はそう言って。



 私のこと強く抱きしめた。



「風邪…うつっても知らないよ?」



「俺はバカだから、風邪ひかねぇの」



「翼、ただの噂に振り回されてるの?」




 私は聞いた。




「…お前さ、冬の間は服着て寝てるんだな」


「当たり前!」