「杏奈が、準備できてるなら、今すぐ連れて行きたい。」 いつもと雰囲気の違う真摯な瞳に吸い込まれてしまいそう。 「それなら、急いで用意するね。」 洋服はこのままでもいいから、スマホと財布とかで良いかな。 「準備完了だよー!」 「杏奈にしては、ものすごく早いな。」 「ちゃんと急いだんだよ!!」 ぷぅーっと顔を膨らませる。 「はいはい。」 わかったわかったみたいな態度ムカつくけど、なぜか今日は怒る気分にならなかった。