ガタン シュウー… ガタンッ

電車が近づく。

それにつれて、鼓動が早くなる。


シネる シネる シネる シネる ……


…大丈夫。すぐ楽になる。
それにもう、引き返せない。


なのに…体が震えた。


ガタンッ

___電車はすぐそこまできている___


あと少し
あと少し


いや もうそこ。


あたしは手をのばした、電車の光に。
この光の中に飛び込んだら、きっと幸せになれる_…



キィイィイイィィイィイイイィ!!!!!



頭がはちきれそうな鳴き声をたてながら、電車は迫る。

光が強くて、視界が真っ白になった。


迫り来る電車と恐怖。



音のない遅過ぎる映像、それだけが目に写った。