そんなことが続いて、しばらくした頃だった。
両親があたしにきつく当たるようになったのは…

定期テストでいつものような点数が取れなかった。

母は言った。

「どうしてそんなダメな子になったの?」

父は言った。

「運動だってできないのに、勉強もできなくなったのか」

両親は冷たい目であたしを見た。


もともと今の父親は本当の父親ではない。
実の父は浮気を繰り返す母に呆れ、離婚し家を出て行った。
それも去年のことだ。

今年に入り、母は義理父の子供を妊娠した。

両親は言った。

「新しい子が出来たら、お前はもう必要ない」

あたしは絶望した。

だったら今まで、あたしの何が必要だったんだ。


あと一ヶ月ほどしたら、子供は生まれるらしい。