「ねぇ、どうしてそんなに寂しそうなの??」


「淋しそう??」


「なんか、誰かを待ってるみたいに感じるよ。」


「えっ……………。」


初めてそんなことを言われた。


まぁ、あたしに関わる人が居なかっただけだと思うんだけどね……。


「あたしが聞こうか??」


「どうして??」


「だって身内に言いにくいことだってあるじゃん!!!!」


その瞬間、あたしは彩海に泣きついていた。


もう心の限界を、身体の限界を通り過ぎていたあたしには救いだった。


誰でも良いから話を聞いてほしかった。


ただ、あたしを見てほしかった。


欲望を埋めるために使われる身体。


罵声によって壊れてしまった心。


あたしの『存在』を教えてほしかった。


あたしは何のために生きてますか??


誰かの『道具』ですか??


あたしは……………あたしなんだと思いたかった。


本当は夏起くんの想いを受け入れたかった。


遊園地に行ってキスしたかった。


それから、2人でドキドキしながら1つになりたかった。


あたしは自分で『別の道』を選んだ。


なのに、幸せなんて無くて。


あったのは……………後悔だけだった。