あたしが朱希と2人で話していると………。
「あのさ、少しだけ時間いい??」
そう夏起くんが真剣な顔で聞いてきた。
あたしはそのまま窓に瞳を逸らした。
どうせ、朱希に話があるんだ。
あたしの恋が今日で終わるのかな??
夏起くんは男子といることが多い。
女子といるなんて見たことが無い。
なら、わざわざ呼び出しまでするんだ。
『告白』以外に何もない。
横目で朱希の表情をチラッと見る。
頬を赤くさせて夏起くんを見上げている。
朱希はモテる。
幾度も告白されてきた。
この展開は『お決まりのパターン』といつも言っている。
このあとに起る出来事に期待しているのだろう。
想いを寄せていた夏起くんからの告白を。
しかし、夏起くんは朱希ではなく…………。