夏起は実は琉斗の親友なのだ。


しかも、夏起も秘かに梓紗に想いを寄せている。


だから、どちらかが告白してしまえば『カップル成立』になるのだ。


ってことで、あたしが許す条件として。


「梓紗、夏起に告ったら許す。」


「えぇ!?!?」


あたしと梓紗は端の方でゴニョゴニョと相談タイム。


その後ろで、琉斗は状況が分かったらしく。


「夏起、良かったな。」


「ハァッ!?!?何が!?!?」


「まぁまぁ、良かったな。」


そんな風に話していた。


「じゃあ、あたしと琉斗は近くで聞いてるから♪♪」


「近くで聞いてるの!?!?」


「大丈夫、イチャイチャしはじめたらどっかに逃げるから!!!!頑張れ!!!!」


そう言って、あたしは急いで琉斗の腕を掴んでバルコニーを出た。


後ろからは……………。


「琉斗!!!!どこ行くんだよ!!!!」


「彩海、あたしムリ!!!!」


2人の声が響いていた。



「上手くいくかな??」


「あの2人なら上手くいくだろ。大丈夫だ。」


「琉斗が言うと安心するかも。」


「今さら気付いたのかよ。」


「フフッ、そうだね。」





それから、あたしは梓紗と夏起の様子を黙って見守った。