彩海side
「そんなことがあったのにずっと1人で??」
「ゴメンね??頬っぺた痛かったよね…………。」
そう言って梓紗はあたしの頬に触れた。
「梓紗、ずっと辛かったね。」
「彩海、あたしを許したりなんてしないで??大切な人を叩くなんてあたしは。」
あたしは梓紗の口を人差し指で塞いだ。
「あたしは梓紗を許さないよ??」
「っ……。」
その瞬間、梓紗の顔が歪む。
違うんだよ??梓紗が嫌いになったんじゃないんだよ??
「1人で抱え込もうとする梓紗なんてあたしは許さないよ??」
「えっ??」
「いつも、あたしを助けてくれてるのに梓紗はいつも誰の手も借りようとしないんだもん。」
「だって………。」
「だっても何もないよ??だってあたしと梓紗は大切な親友でしょ??」
梓紗は大きな綺麗な瞳から涙をポロポロと溢し始めた。
「ってことで、あたしが許すには……………。」
その時、グットタイミングで琉斗と……………。
「夏起くん!?!?」
秘かに梓紗が想いを寄せている夏起だった。
「梓紗!?!?」