梓紗side
彩海が琉斗と想いをしっかりと通じあってからあたしにある手紙が届いた。
その紙には。
『ア ヤ ミ ヲ ミ ス テ ロ 』
そう書いてあったんだ。
最初はただの悪戯だと思ってた。
なのに、いつしかそれがエスカレートしてきた。
靴が無くなるとか無視されるとかじゃなくて。
彩海を傷付けることをするとか、琉斗に何かするってことだった。
だから、あたしは少しずつ彩海から距離をとれば良いかなって思って。
でも、今日の朝に届いたのは。
『この写真が出回りたくなかったら彩海を殴れ。』
そこには、合成で出来た写真があった。
彩海が見知らぬ人と肩を組んでラブホに入っていく写真。
そんなの彩海がしないってあたしはすぐに分かった。
でも、こんなのが出回れば学校側も周りの生徒たちも彩海のことをどう思うだろうか。
あたしはそれだけが怖かった。
なら、あたしは彩海を守るためならなんでもする。
そう思えたから、彩海を……………大切な人を叩いた。
叩いた時は手よりも心よりも彩海が痛そうにしていて心配だった。