encounter (名)
[…との](予期せぬ)出会い、遭遇
!attention!
"encounter"には、その他にもたくさんの意味が存在します。
龍星-りゅうせい-
全国一の暴走族。
全国各地に同盟、傘下が存在する。
!attention!
実在の人物、組織とは一切関係なく、すべてはフィクションです。
「玲菜ー、起きてー!!今日入学式でしょ!!」
「んー…もうちょっと…」
「玲菜ー!!起きなさい!!」
「…」
バンッ
「玲菜!!何回言わせるの!!」
「ん…ママ…??」
「まったく…いっつも寝起き悪いんだから…」
「ごめんなさい」
「ほら、もういいから…早く着替えて朝ご飯食べにいらっしゃい」
「はーい」
よし、着替えるか…
あ、私は仲森玲菜(ナカモリ レイナ)
今日から未来学園という高校に入学する
寮なんだけどね…
えっと、あと私は喘息もちで
中学校はほとんど入院してていってないの
だから、高校生活は楽しみたいの
よし!!着替えたし、
下行って朝ご飯食べよーっと
ガチャ
「あ、玲菜おはよー」
「ゆうにぃおはよー」
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仲森悠真(ナカモリ ユウマ)
私の3つ上のお兄ちゃん
今年から大学1年生
私はゆうにぃって呼んでる
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「あ、玲菜早く食べちゃいなさい」
「はーい、いただきます」
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仲森梨香子(ナカモリ リカコ)
私のママ
ゆうにぃを18歳で産んだ
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ガチャ
「はよ」
「拓真、おはよー」
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仲森拓真(ナカモリ タクマ)
私の1つ下の弟
私のこと玲菜って呼んでる
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「あー、やっと起きてきた」
ママがあきれながら言った
「わりぃ、昨日暴走でさ」
拓真が謝る
…暴走って何??
暴走…壊れるの…??
「拓真、暴走??って何??」
「玲菜、“龍星”っていう暴走族知ってる??」
「…知らない」
「「え…」」
ゆうにぃと拓真がハモった
え、私なんか変なこと言った??
「玲菜、ホントに知らないの??」
拓真が聞く
いつの間にかゆうにぃまで興味しんしんに聞いていた
「う、うん」
拓真の迫力に驚きながら答えた
「はぁ、だめだ…これから未来学園に行くっていうのに…」
…未来学園??
未来学園と何か関係があるの??
「玲菜??」
「…え??」
私が考え込んでいたからか、心配そうな顔でのぞく2つの顔。
「どした??調子悪いか??」
「ううん、大丈夫」
「そっか、無理すんなよ??」
「うん」
つくづく私は幸せ者だと思う
こんなに心配してくれる兄弟がいて…
「で、龍星なんだけど…俺が入ってる族だよ」
「へー…」
拓真、暴走族に入ってるんだ
「俺も入ってたよ」
「ゆうにぃも??」
「親父もじゃねーか??」
「パパも??」
…想像つかないや
あんな優しいパパが暴走族だなんて
「でな、その総長が超かっこいいんだよ!!」
拓真が目をキラキラさせて話す
「龍か??」
「あぁ、朔さんも、陸さんも、篤志さんも、瑠依さんも…」
夢見心地で話す拓真にあきれながらも、あってみたいと思った
「玲菜、時間いいのか??」
「え??あッ!!やっばいッ」
ゆうにぃに言われて時計を見るともう8時だった
「行ってきます!!」
「おいッ!!走んなよ!!」
「はーいッ、行ってきますッ」
「行ってらっしゃい」
ママに見送られながら家を出る
学校につかないといけないのは最低でも8時30分。
ココから学校までの時間は…40分
遅刻だ…
少しくらいなら走っても大丈夫だよね…??
この頃発作出てないし…
そう思い、走り出した
無事に着いた…今は8時25分。
セーフ!!
「玲菜ー」
「あ、悠莉ー」
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佐々木悠莉(ササキ ユウリ)
高校1年生
玲菜の親友。
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「珍しいじゃん、こんなギリギリなんてさ」
「うん、ちょっとね…出るのが遅くなっちゃって、ッケホ」
やばいかも…今更苦しくなってきた…
「玲菜、あんたもしかして…走った??」
「ゴホッゴホッ、ゼェゼェ、ヒュー…ケホッコホッ」
しゃべれなくてうなずく
「薬は??」
ポケットに手を入れて薬を探す…
…え…??
な、い…
「ケホケホッ、ゴホッゼェゼェ、ッコホ、ケホッ」
探しててもどんどん苦しくなっていく
「玲菜…??薬ないの??」
うなずきながら、ポケットから手を抜き自力で抑えようとした
悠莉は背中をさすってくれている
「ゴメンね…私も今日持ってきてなくて…」
悠莉も喘息でいつもは持ってるんだけど今日はないらしい
「ケホッ、ゴホッゴホッ、ッ…コホ、コホ」
キーンコーンカーンコーン…
なっちゃった…
悠莉まで遅刻にして…
最悪だ私…
「ゴホッゴホッ、ケホッ、ゼェゼェ、ッ」
ホントにやばい…
そんな時
「…お前ら何してんだ??」
「おい龍、何してんだよ…ってどうしたの」
「ぁ…りゅう、せんぱい」
「あんた、喘息??」
「ケホッ、コホ、ッは、いコホコホッゴホッ」
「おい、拓真は」
「えっと…あ、拓真!!」
「はいッ…え、玲菜??」
「ゴホッゴホッ、ケホ…ッコホコホ」
「ぁ…はいッ、吸えよ」
「ゴホゴホ…すぅ、ケホッゼェゼェ…」
吸いたいのに…すえない…
苦しぃ…助けてッ