思わず聞き返した春馬。 それに今度は目を見て頷く悠真。 「自分の居場所がなくなるとでも思ってるんじゃないかな」 俺も最初はそうだったからと続けた。 「…そんなこと」 「俺は拓真がこわかった」 「悠真…」 「拓真に俺の居場所を取られると思った。拓真も同じ気持ちなんじゃないかな。俺は血のつながった弟だから割り切れた部分もあったけど、拓真は他人だからね。そう簡単には割り切れないよ」 「そう、だな」 春馬は優馬の小学生にしては大人びた言葉に驚くばかりで、いつもこいつらを見てなかったと後悔する