「そうだな、また行こうな」
玲菜の頭を撫でながら言う。
「あり、と…」
「無理しなくていーから、寝とけ」
俺の言葉に頷き、再び目を閉じる玲菜。
やっぱりまだ回復していなかったのか、すぐに寝息が聞こえはじめた。
「玲菜、あんなこと思ってたんだな…」
「あぁ…」
そんなこと、思わなくていいのに。
今までの環境が玲菜をそうさせてきたんだろうか。
「玲菜、いつもなの。
どう考えても相手に非があるのに、''ごめんなさい''って…
謝らなくてもいいって言ってるのに''私が悪いから''って…」
「玲菜は、優しすぎんだよ…」
玲菜…
これからは、傷つかなくていいから、気を使わなくていいから。
まだあってすぐなのに、もう、離れらんないんだよ…
お前の近くで、お前を支えていきたいんだよ。
お前が、好きだから。
他愛-たあい- (名)
自分のことよりもまず他人の幸福や利益を考えること。愛他。利他。
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お花見事件??があってから、調子が戻らない玲菜とは逆に、
私は順調に回復していった。
もう熱も下がり、後は喘鳴が消えれば退院できるまでになった。
コンコン
「はーい」
ノックの音がして、返事をすると扉があいて制服を着た朔達がはいってきた。
…そっか、今日は月曜日なのか。
「やっほ☆」
「きたぞー!」
「よ」
「しつれーしまーす」
「…」
個性的、だなー
あ、上から、
陸、篤志、朔、瑠衣、龍ね!
「悠莉ちゃん、調子どう?」
入ってくるなり、私の方を見て聞く朔。
「今日も熱出てないよ!喘鳴が消えたら退院してもいいって」
「そっか、よかった」
先生に言われたことを伝えると安堵した表情になって、にかっと笑った。
その笑顔にすこしキュンとしたのは内緒で。笑
病室に入ってきてからすぐに龍は玲菜のもとにむかう。
相変わらず熱があって苦しそうな玲菜のそばでいつも手を握るの。
それで、大丈夫か?ってそう聞くの。
それでも玲菜は起きなくて…
早く起きてよ、玲菜。
みんなまってるんだよ?
玲菜…
それから一週間たって私は退院した。
喘鳴もなく、今日から寮に戻る。
ちなみに未来学園は高等部と中等部があって、
寮は高等部、中等部にそれぞれ男女1つずつ。
でも中等部は強制ではないの。
そして、私たちの寮部屋は1406で、
1年生、406ってゆう意味があるみたい。
2年生になったら2406ってなるんだって。
学年で3階ずつとってあって、
卒業した3年生のところに
新1年生が入るような
しくみになってるらしい。
わたしと玲菜は同じ部屋。
お母さんたちが手配しといてくれたみたい。
知ったひとのほうがいいでしょって
でも玲菜まだ入院中か…
しばらくはひとりか、ちょっとさみしいな
カチャ
1406とかかれたドアをあけてはいると、
そこには、私と玲菜の荷物がおかれていた。
「あ…そっか、一度も入ったことなかったんだっけ」
もういまは5月に入ってしまっている。
「とりあえず、運ばなきゃ…」
ピーンポーン♪
よしっと気合いを入れたところで
ふいにインターホンがなった。
はーいと返事をしながら開けてみると、
朔と陸がいた。
「やっほ♪」
「あれ、どうしたの?」
「いや、悠莉ちゃんひとりだし、どうしてるかなーって」
うわ、やさしいな。
笑いながらいってるけど、退院したばっかだから心配してきてくれたんだよね、きっと
「あ、ごめん、まだ片付いてなくって」
「あれ?あ、そっか、まだ寮きたことなかったんだ」
そうそうといいながら朔たちをリビングにとおした
「…段ボール少なくない?」
段ボールのやまをちら見して陸が聞いてきた
「ん?あー、玲菜の荷物少ないの」
そう言うと陸は怪訝な顔をしてどうして?とたずねた
「んー、多分入院することが多いから、かな」
「そっか…悠莉さみしい?」
「え?」
「さみしいなら、俺らのとこ、くる?俺ら特別に大部屋なんだ」
突然の質問に思わず聞き返すと今度は朔が言った
「え、でも…」
正直、行きたかった。
ひとりはさみしかった。
それに、発作がでたらどうしようという不安もあった。
「どうする?そこなら誰かしらいるから、さみしいことはないよ」
「…」
朔たちは私が黙っている間もずっとまってくれていた。
どうしよう。
朔たちには迷惑をかけれない。
だけと一人は怖い。
「悠莉ちゃん、断ってもいいけど、俺らに迷惑がかかるからっていうのはやめてね」
「…!」
考えがわかっていたかのようにいわれた言葉に驚いて顔を上げると朔はいった。
「大丈夫だよ。誰も迷惑がったりしない」
「でも…!」
いいかけた言葉をさえぎるように朔は続けた
「むしろ、みんな一緒にいたいんだよ」