切羽詰まったように叫んだ恵央斗に、TAKUMAはクスッと笑って、事務所に電話をして、事情を代わりに伝えた。

私たちを引き離し、電話で謝罪をする恵央斗。



「ホテルに家出した俺が悪いけど、マネージャーなら少しは俺を信用しろよ。勝手にタレコミを信じて騒ぐな」



しかし、最後は恵央斗節ってやつだった。

紀伊さんの存在にようやく気付いた恵央斗は、「姉さん女房か」と、まだ年齢も聞いてないのに、歳上と見抜いた。