「あ~・・・結構近いな。」
天井を眺めながら人事みたいに呟いたぉ兄ちゃんは徐に視線を下ろしぷっと吹き出した。
「ダイジョーブかぁ?」
わ、笑いごとじゃないんだから!!
そう思いつつも空でコロコロ鳴り続いているカミナリに気が気じゃなくて
しゃがんでぷるぷるしたまま睨むこともデキナイ私・・・。
「ほれ。守ってって可愛く言えたら守ってやらんこともねーぞ?」
猫じゃらしで猫をおちょくるみたいに言うぉ兄ちゃん。
ぉ兄ちゃんの意地悪ッ!
大っきらいぃー!
「絶対言わな―――」
バリバリバリっと空気を割く音がして、いきなり目の前が真っ暗になった。
「お~。落ちたな。停電だ。」