男は拳をわなわな震わせて言った。
「ムカツクンだよ、深見のヤツ!俺達にビビってんのか、マトモ相手にもしやがらねぇ!」
「……それ、ビビってんじゃなくて見下されてんじゃない?」
「うるっせぇよ!!ともかく今日こそ決着つけようと、ヒキョウな手を使ったまでだ。コレなら深見も無視できまいっ!」
あーっはっは、と高笑いする男を呆れて見上げる。
不良事情に詳しくナイ私でも彼等とぉ兄ちゃんの力関係が見えてしまった……。
高笑いする男から視線を外し、
はぁ~・・・
と溜息を吐く。
「でも…ホント、来ないから。」
言ったら悲しくなって、きゅっと唇を噛む。
「今頃、あむちゃんのパーティーだし……
送り迎えだって私があむちゃんのトモダチだったからで、ついでだったからで……
別に、私が大切なワケじゃないもん。」
「…え?ちょ、ナニ?ネガティブ?」
涙声になった私を心配するように男が顔を覗いてくる。
それをキッと睨んだ。