「桜井さーん。」 とうとう、名前が呼ばれてしまった。 「はっ、はい。」 この夏、さすがに危機感を覚えて頑張ったつもりだけれど。 不安が私を襲う。 「桜井さん。」 先生の元に行くと、先生にまた名前を呼ばれた。 「はっ、はい...」 「......」 この先生の無言時間はちょっと苦手。 無駄に緊張するんだもん。