アタシは何も言えずにただただ先生の目を見つめた。


そしてアタシを抱き締めたままゆっくりと先生が話だす。



『俺、実は3年前から気になっていた。
最初に八木を見た時、なんでこんなに自分に重そうな鎧を付けている子なんだろうから始まって、気が付いたら八木ばかりを目で追っていた。
だけど俺は教師になったばかりだったから多分、問題児に目をやっているだけだと思っていた。
そのまま八木はアッと言う間に卒業してしまって……
だけどこの間の同窓会で八木と再会して更に重い鎧を付けていて俺がその重い鎧を取ってあげたいと思った。
その時、俺の中でジワジワと盛り上がる気持ちがあって恋だと確信したんだ』