アタシはしばらく誰も居ないグラウンドを見つめて家に帰ろうと何となく後ろ髪を引かれながらその場を離れようとした。



えっ!?


空耳……アタシの名前を呼ばれたような…


きっと空耳だとアタシは一歩一歩と足を進めた。



『八木ーっっ!!』



やっぱり空耳なんかじゃない!


その呼んだ声の主は先生だ



アタシはつい、とても嬉しくて後ろを振り向いた。


そこには全力疾走で走ってくる先生がいた。

とても爽やかな笑顔でアタシに向かって走って来る先生。



アタシは何故だか涙が零れた……。