――――………え?

アタシの名前を呼ばれたような気がしたけど…。
気のせい?……か

『おーい!!
八木ーっ
出席番号37番!!
八木凛子~』



気のせいじゃないよ

先生がアタシを呼んでる。

しかもあんな呼び方で。

再び皆が一斉にアタシを見る。


アタシの周りにいた男子たちはまた変に巻き込まれたくないみたいでやっぱり逃げて行く


先生を囲んで黄色い声を出していた女子たちがシーンと静まっている。


これをキッカケにアタシはまた女子からターゲットになりそうな予感を気にしていたら



『いた!いた!
女子でまだ話してないのって八木だけだからさぁ…。
ちょっと探してたよ』



そう言いながら先生はアタシの方に向かって歩いて来た。