「はっ、一葉ちゃんは!?」



殺られてないかな、心配だ!一葉ちゃんの所に急ごうっ。



「先行ってるね、黒羽っ」



返事も聞かずにギャラリーを飛び降り、私は一葉ちゃんがいるであろう方向へ。



玄関辺りまで行けば、一葉ちゃんが普通に立っているのが見えた。



あれ、もう終わってる?



「一葉ちゃーんっ、怪我はない!?」



見た所外傷はないみたい。



「あっ、三月ちゃん、また怪我してるじゃないですかっ。全くもう……」



ルカさんに言われて気付く。そういえばほっぺ痛い。いつ怪我したんだろう。



「えへへ、大丈夫大丈夫。今回はほっぺだけだから」



多分ね。



「で、一葉ちゃん、怪我は?」



「大丈夫です」



「良かった〜」



一葉ちゃんは無事みたい。ほっと安堵すれば、知らぬ間に受けていた傷が急に痛みだした。



ジクジクと鈍い痛み。