その夜、私達は少し早めに学校に来ていた。夜の学校って何か新鮮!



「……ルカ達が来たみたいだ」



黒羽はぼそっとそう言うと、さっさとどこかへ歩いていく。それに気付かなかった私は、慌てて追った。




もーっ、いつも置いてきぼりにするんだからっ。酷い、黒羽。



「黒羽ーっ、待って、置いていかないでっ」



走ってやっと追い付く。追い付いた先には、竜鄙さんと一葉ちゃんがいた。



「あ、一葉ちゃん。手を繋いでる……。ホントだ、心配いらなかったんだね」



良かった、一葉ちゃん竜鄙さんのこと嫌わないでくれたんだ。



「覚悟は出来てるのか?」



黒羽が唐突にそう聞いた。そんな、突発的すぎだって!私は後ろから黒羽を睨む。



「……出来てる、って言ったら嘘になる。中途半端が一番ダメなのは知ってるけど、私……」



怖い、んだよね……。