―――三日後





放課後、私は予定通り屋上の扉の前まで来ていた。ただ、問題が一つ発生。



扉が開かない。



この扉、鍵が壊れてて閉めることなんか出来ない筈なのに。直った?いや、直ってない。



「えい!」



蹴ってみた。びくともしない。それどころか、本来する筈の鈍い音さえしなかった。



これはおかしい。でも諦めたら私の人生が終わるっ。



その後20分程奮闘した。しかし開かない。もう、何なのよ!!



私はドアノブを掴んでひねり、思いっきり思いっきり扉を押した。



扉は何の抵抗もなくキィッと開いた。



「わぁっ、開いたぁ!」



思わずそんな言葉がもれてしまう。扉が開いて吃驚とか、アホでしょ。



「荻南さん?」



聞き覚えのある声が私を呼んだ。えーと、黒髪に黒縁眼鏡の男子。



あ、そう!淵川くん!



この前下駄箱で注意してくれた淵川くんだ。あれからちゃんと調べたんだ。クラスメイトだったよ。