「『龍也』を森に一人で放っておくなんて出来ないよ。
『親友』を心配するのは当たり前じゃないか。」


暁のその言葉と共にその場がパアッとひと際明るくなり…

その光の中に俺は確かにそれを見た。

それはほんの一瞬で…

人に話したら夢か幻だと言われると思う。


だけど、あれは決して幻なんかじゃなかった。


暁の内から溢れる輝く光の中に、優しく微笑んで佇む美しい女性(ひと)。


純白の羽を大きく広げ二人を見守る天使がそこにいた。