｢えぇ、そして今ドリーム・ワールドをめぐって戦争が起ころうとしてる。｣

｢一千万人で戦争……｣

コーヒーを飲みながら言った。

｢噂なんだけど、その科学者達が不正プログラムを使って大量の人をログインさせてる、って話なの。レイ地区は約350万人。四地区の中なら最大級の力を誇ってるわ。そして四つの地区にたった４人しかいないあなたみたいなミラクル・アンドロイドと呼ばれる者も３人いる。これはね、誇れるべきステータスなのよ。｣

自分が特別扱いされたことが少し嬉しかった。
補習のことなど忘れて澄川の話を聞いていた。

｢へ？つまり…どゆこと？｣

澄川はコーヒーを飲み干し言った。

｢あなたに…戦ってほしいの。｣

｢ちょ、なんかアニメみたいな展開。戦えってどうやって！｣

｢ドリーム・ワールドにはネットみたいにアバターと呼ばれるものがあるの。簡単に言えばお洒落ね。でもただのお洒落じゃなくてちゃんと命を守る物だから。｣

この時はまだ他人事のように聞いていた。

アバター試着室に案内されて思わず目を疑った。