中に入ってみるとナイトクラブの様な雰囲気で人が十数人いた。

すると澄川が椅子に座ったので新崎も腰掛けた。

「ところで名前は?」

「新崎です。新崎…響。」

「そう…響くんは戦争についてどう思う?」

いきなりの問いに少々焦ったが何とか答えた。

「いけないことだと思う。領地、資源の為に命を削り合うなんて。」

完璧な回答!と心の中で自画自賛していると澄川がまたもや溜め息をついた。

「そうね。いつかは枯渇してしまう資源を求め争うなんてある意味無駄。地球はね、いずれ滅ぶの。これは変えることの出来ない現実。それを知った科学者達がドリーム・ワールドのことを知ったのよ。」

頭がちんぷんかんぷんだった。

「うん。で?」

「のんきね。ドリーム・ワールドの中にも日本、アメリカのように区切りがあるの。正確にはアルト地区、ストック地区、レイ地区、ファクター地区の四つ。ここはレイ地区。それぞれの地区を治める代表みたいなのがいてね。レイ地区の代表がこの私澄川怜。ここまで大丈夫?」

新崎は驚きを隠せなかった。

「えぇ!澄川さんがこの地区の代表!?」

澄川は頷き緑髪の青年にコーヒーを頼んだ。