夢の発毛剤は?
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鶴田教授は無事救出し、身の代金の一億円の奪還にも成功……


そして、犯人も逮捕されたとなれば。


「ワッハッハ~♪
いよいよ新型の発毛剤ノビールの開発が再開されるぞ♪」


この時をどんなに待った事か。


“どんなハゲでも3日でウブ毛が生えてくる”新型発毛剤ノビールで、ふさふさの髪型に!


もう、美容院のスタッフにバカにされる事もない!


ある程度伸びたら、パーマなんてかけたりして♪


羽毛田の夢は膨らむばかりだ。



「いやあ~♪鶴田教授♪お怪我などありませんでしたか♪」


シンの隣で、メイの淹れたお茶を飲みながら落ち着きを取り戻していた鶴田教授に、満面の笑顔で話しかける羽毛田。


「ん~…え~と…あれがこうで…いや、違うな……」


「おや、どうしました?鶴田教授…」


何やら、困惑した顔でぶつぶつと呟く鶴田教授を不思議に思い、声をかけてみる。







「いやあ~♪先程の大騒ぎで、大事な発毛剤の化学式をすっかり忘れてしまったわい……」












「なんだってぇぇ~!!」


「保存とかしてなかったんですか!」


「全然……」


「このクソジジイ!
ぶっ殺してやろうか!」


今にも鶴田教授に掴みかかろうとする羽毛田を、残りの五人が必死に取り押さえた。


「ちょっと!落ち着いて、ボス!」