『爆弾が喋る訳ね~だろ!安心しろ♪それは、ただの無線機だ』


アニキ達の言葉に答えるように、再びその筒状の物体から声が聞こえた。


「無線機?どれどれ……」


その筒を手にすると、それは蓋が開くような構造になっていて、中には小型の無線機が入っていた。


早速アニキが、その無線を使って質問を投げかけた。


「お前達は一体何者なんだ!」


『俺の声を忘れたのか?』


「えっ?アンタ、俺が知ってる人間なのか?
…誰だったかな……」


羽毛田とアニキは、鶴田教授の身の代金受け渡しの時に電話でやり取りをしている。
その事を思い出させる為に、羽毛田はアニキにあるヒントを与えた。


『あの時は、昼間っから風呂まで入らされて大変だったぜ!』


その言葉を聞いたアニキは、ようやく羽毛田の事を思い出した。


「あっ!お前は、藪製薬のハゲ!」


『うるせえ!!ハゲって言うなっ!!』