各地に散らばっていた、尊南アルカイナの精鋭部隊が東京に集まったのは、すっかり夜になってからの事だった。
茨城県のセイ
広島のサト
地元、東京は葛飾のシン
山梨のメイ
そして、もう一人……
「おい……“ゆみ”が来てねぇじゃね~か!」
精鋭部隊の最後の一人…“ゆみ”が、まだ名古屋から到着していなかった。
「おかしいな……ゆみには一番最初に連絡を入れておいたのに。」
携帯の送信履歴を見ながら、黒崎が困ったような顔をして言った。
「集合時間も守れない様じゃ、テロリスト“ドラゴンゆみ”の名が泣くな♪」
どうやら彼女のコードネームは、“ドラゴンゆみ”というらしい。
あの伝説の龍神、ドラゴンをコードネームに持つという事は、もしかしたら“ゆみ”は拳法の達人なのだろうか?
「緊急招集に遅れてくるなんて、ゆみちゃん何かトラブルでもあったのかしら?」
セイは、妹のように可愛がっているゆみの安否を気遣った。
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