精鋭部隊の二人目、サトは広島にいた。
「ハァァァ……疲れた……この二週間休み無しだよ!その上、鬼のように残業やらせやがって。」
機械製造会社の開発チームに属していたサトは、新製品の開発の為、今日まで過密な勤務体制を強いられていた。
しかし、それも今日までの事である。
本日で開発は一段落し、明日からは待ちに待った三連休が予定されていた。
「初日は、ゆっくりと午前中位まで寝てようかな~♪そして、映画DVDを3作位借りて来て♪」
アルカイナの黒崎から電話がかかってきたのは、そんな時だった。
「げっ!!本部からだよ……出るのよそうかな……」
♪RRRRR ♪RRRRR
「はいはい!わかりましたよ!出りゃあいいんでしょ!……もしもし!」
『サトか?黒崎だが、ボスからの緊急……』
プチッ
ツー・ツー・ツー・
「思わず切ってしまった……」
しかし、そんな事で逃げられる訳は無い。
尊南アルカイナでは、ボス羽毛田尊南の命令は絶対なのだ。
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