普段は二人の小学生の子供を持つ“専業主婦”のセイだが、その裏の顔は尊南アルカイナの精鋭部隊の一人“爆弾仕掛け人のsexyセイ”として、同業者の間では恐れられていた。


「緊急招集って、いったい何の用かしら……
子供のいる主婦は、新年度のこの時期はいろいろと忙しいんだけどな。」


片手で“仕事着”のレザースーツをバッグに詰めながら、もう片方の手で携帯を取り出し、子供の学校の予定表の確認をするセイ。


「今回のミッションは、2~3日でカタがつくのかしら……アリバイ作りもしておかないと。」



《お父さんへ☆
高校の同級生だったエミの、東京での“二度目の結婚式”に招待されているので、これから行ってきます。帰りは明後日位になりますので、子供達をよろしくお願いします。》



そんな置き手紙を書いてから、温めるだけで食べられるような夕食の支度をして、セイはアルカイナのある東京へと向かって行った。