事務所に戻った羽毛田は、まだ腹の虫が収まらないのか、苛ついた様子で自分の椅子に座ると同時に机を思い切り叩いた。


「あのクソ犯人、勘弁ならねえ!こうなったら、尊南アルカイナの総力を挙げて犯人を叩き潰すぞ!」


その羽毛田の言葉を聞いた黒崎の顔は、一瞬で血の気の冷めたように蒼白となった。


「…という事は……あの五人を招集するんですかい?」


「勿論だ!何か問題でもあるか!」


「いえ……あの五人が出て来るとは……犯人も可哀想に……」


黒崎の表情を見る限り、その五人とは尊南アルカイナを代表する屈強な精鋭部隊に違いない。


はたしてどのような人物なのだろうか……