警察も加わり、益々緊張感の高まってきた社長室の中で、また電話のベルが鳴り響いた!


山下刑事の目つきが変わった。


山下は逆探知班に合図をし、眉間にシワを寄せながら電話で話す際の注意点を朝霧に伝える。


「いいですか!くれぐれも犯人を刺激しない様にお願いします。
それから、話はなるべく長く引き伸ばして下さいね。」


「わかりました!」


朝霧は、真剣な面持ちで山下の話に頷くと、受話器を手に取った!


「はい……社長室ですが……」


皆の視線が、朝霧に注がれた!



ゴクリ……