ここは、どこだろう。 気付けば奏は、しらない場所に立っていた。 ザァッ。 風が吹き荒れている。 どうやら台風でも近付いているかのような、気持ち悪くてどこか妖しい風だった。 奏は、自身のスカートが極限までまくれあがっているのも気に止めず、硬直していた。 そこには。 恐ろしいくらい端正な顔立ちの少年が立っていた。 人にはほぼ興味などもっていない奏さえも、目が離せなかった。