一時間ほどして、シンがやってきた。
コウキやケイも少し驚いたほど
シンは顔色も悪く、震えていた。

[シン...?]

何も言わない。

「シン、大丈夫か?」

「...が...く...る...い...や...」

震えながらコウキにすがるシン。

「大丈夫。シン、落ち着こう、ユーリ水くれ!!」

コウキがシンの背中をさすりながら薬を飲ませると
ちょっとずつ、シンは落ち着いていく。

「どうした?」

コウキが聞いても首を横に振るだけのシン。

「シン、ちょっとまたユーリと話すといいよ、おじゃま虫は帰ります」

そうケイが言ってシンの肩を叩くと
帰っていった。
コウキはシンをこのまま置いていくのは
心配だったようで、
それでも何も言わないシンを
数回振り返っては見つめ、そのまま帰った。

また、あたしはシンと部屋に二人きり...

ドキドキしながらも
シンをソファーに座らせると
シンがあたしの腕を掴んで、下を向く。

[どうしたの?]

怯えるような目で、あたしを見つめるシン。

フラッシュバックがあったんだろうか...
こわい何かが...

[シン...?]

唇を噛み締めて、あたしを見ながら
震えているシン。

胸がきゅんと痛くなった。