シンが来る...

シンに会える...

そう思ったら、あたしはドキドキせずにいられない
うれしくて、でも緊張する。

シンは、あたしにあんまり会いたくないのかな。

いろんなことが頭を駆け巡る。

そんなあたしを、笑いながら見てるコウキとケイ。

「好きになったんだ?」

[好きに...?]

そうだ、あたしはシンに恋をしてる。

これは恋なんだ...。

人を好きになるなんて、
どれくらいぶりだろう。

ときめきながらも、
あたしはバツイチ。子供までいる。
そんなあたしを、あんな素敵なシンが
相手にするはずもない...と落ち込む。

「大丈夫。女を受け付けないシンがユーリに抱きしめられて落ち着いたんだ、シンももしかしたらユーリが...」

[女として見られてないのかも...]

「それはないよ、最初からユーリを女として見てるからこわかったんだし」

[あのときは苦しかったから夢中で、それだけだよきっと...]

母親になって忘れていた、こんな気持ち。

久しぶりにあたしは自分が女であることに気付き
自分でも驚いた。