あったかいココアを差し出すと、
ゆっくりそれを飲むシン。

その仕草がかわいくて、
なんだかあたしはすごくドキドキした。

ココアを飲み終わると
無言でシンは立ち上がり
あたしの部屋を去った。

何かの病気で呼吸があんなふうになるのか、
またなったら…

いろんなことを考えて
すごく心配になったあたしは
急いで玄関のドアを開けると
シンはまだ車の中にいた

[あぶないから...もう少しだけ休んでから帰って?]

「大丈夫です...」

あたしが急にまた行ったせいなのか、
それともやっぱり病気なのか
落ち着いていたはずのシンの呼吸は
また荒くなっていく。

[苦しそうだよ...]

あたしはシンの手を握り、部屋へと連れていった。