ついに順番が回ってきたため中に入る。何故か無口になった西田先輩が気になりながらも、半分のお金を出し合っていろいろと設定を決めていった。
「西田先輩、ほらっ」
「うん」
最初は普通にピースをして映っていたはずが、最後の方はどうしてエスカレート(?)していったのか、いかにも〝カップルの撮り方〟に変化していった。
「意外と楽しかったな」
西田先輩、ご満悦。
携帯電話に送られてきた件(くだん)のプリクラをふざけて待ち受けにしようとする西田先輩を阻止して、有里たちは人が増えてきたゲームセンターを歩いていた。
夜、八時。
花火の打ち上げる時間になると、西田先輩は有里の手を引いて観覧車に乗り込む。
四方が透明の観覧車もあるのだが、笑う西田先輩に対し、有里が断固拒否したため、普通の赤い観覧車に乗った。
「ここから見える花火、マジ綺麗だから」
「そうなの? 夜に観覧車、初めて乗った!」
眼下に広がる夜景にテンションが上がる。いつも見ている景色とはどことなく違う気がした。見える黒い海も月の光が写り込んでいて、とても綺麗だ。
その時、お腹の底に響くようなドン!という低い音が街中に鳴り響いた。
突如のことにびっくりし過ぎて、声が出なかった有里は固まってしまう。西田先輩も少しだけ驚いたようで、「わっ」と声を上げた。
「西田先輩、ほらっ」
「うん」
最初は普通にピースをして映っていたはずが、最後の方はどうしてエスカレート(?)していったのか、いかにも〝カップルの撮り方〟に変化していった。
「意外と楽しかったな」
西田先輩、ご満悦。
携帯電話に送られてきた件(くだん)のプリクラをふざけて待ち受けにしようとする西田先輩を阻止して、有里たちは人が増えてきたゲームセンターを歩いていた。
夜、八時。
花火の打ち上げる時間になると、西田先輩は有里の手を引いて観覧車に乗り込む。
四方が透明の観覧車もあるのだが、笑う西田先輩に対し、有里が断固拒否したため、普通の赤い観覧車に乗った。
「ここから見える花火、マジ綺麗だから」
「そうなの? 夜に観覧車、初めて乗った!」
眼下に広がる夜景にテンションが上がる。いつも見ている景色とはどことなく違う気がした。見える黒い海も月の光が写り込んでいて、とても綺麗だ。
その時、お腹の底に響くようなドン!という低い音が街中に鳴り響いた。
突如のことにびっくりし過ぎて、声が出なかった有里は固まってしまう。西田先輩も少しだけ驚いたようで、「わっ」と声を上げた。