全く知らない出来事の残像が脳裏に浮かび上がる。


見覚えのあるルビーの指輪…



俺が封じた病院の幽霊のオンナ…


あの施設の火事の犯人は速水…さん!?



「速水さんがあの施設の火事の犯人か…」


「そうやって、お前に過去の出来事を見せるのは康人の力だな…」


「そうだな…」



「彼女があの呪い指輪の持ち主だ・・・紅の瞳を持った俺は気味悪がられて誰からも相手されなかった。彼女だけが俺の話し相手だった。でも、彼女も同じ施設で働く男と婚約。施設を辞めようしていた。俺は彼女の気を惹きたくて、施設に己の力で火を放った」



「・・・」



「こうやってな!!」


速水さんの手の中に火の玉が現れた。


玉座の後ろのタペストリーに火が点き、燃え始める。