嗚呼、
貴方は、弱い。



刀を持ち、鬼の形相で、人を斬る貴方は、

儚くて、脆い。







弱いんだ。

大の大人であって、憧れである貴方も、弱いんだ。





……………いや、当たり前か。


小野寺は自嘲する。



だって彼も、人間なのだから――…。






「………土方」

小野寺は、そっと彼に唇を重ねた。



「…………小野寺?」

「私は、ずっと君と一緒にいる」


「……………え?」








乃愛。

私、君のこと、大好きだよ。



でも、ごめんね。











「私、貴方のことを、世界で一番愛してるから――…」






君より大切なものを見つけてしまったんだ。