もう一度。


確かめるように、土方は呟いた。





「お前が倒れたとき、本当にお前が死ぬかと思った」


ゆっくり、


あのときの光景を思い出すように、土方は唇を動かす。




「真っ青になって倒れるお前を見て、久々に恐怖を感じた。呼んでも呼んでも目を覚まさなくて、この一週間、本当に不安だった」



いつも、あんなにぶっきらぼうなのに、


いつも、あんなに表情を変えないのに、


いつも、「死」を恐れていないように見えたのに、




その鬼の副長・土方歳三が、小野寺をぎゅっと抱き締めながらそう言った。