するとウルーはふい、と向こうを向いて尻尾をぱたりと動かした。
そしてぼそりと
「・・・何で俺のこと避けるんだ?」
言った。
ツキの頬が赤くなった。
(言えるわけないじゃない!)
ツキがもじもじと髪の毛をさわりだして俯くとウルーが拗ねたような顔でツキの顔に自分の顔をずい、っと近づけた。
(ち、ち、ち、近っ!!)
顔がかああぁあっと熱くなって下を向く。
「なっなっな、なにっ?」
ツキはすぐそばのウルーに問い掛けた。
すると「何で俺をさけてるんだ?」
と同じ質問をしてきた。
息が顔にかかるキョリ。
ツキは心臓がとまって顔が溶けてしまうと思った。
(どうしたら、いいのっ!?)
ツキはわたわたともがきだした。